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君想う声とわたがし が連携して書く小説と、 各自の小説を載せていくブログ★
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偽善な救世主 Ⅰ
そこは墓場だった。
周りには見渡す限りの墓標。
そこに一人、ぽつんと立ち尽くしている男が居た。
死者を敬うでもなく、はたまた墓を荒らそうとしているでもなく。
ただ、泣いていた。
目の前の墓標には線香と花束が添えられていて、独特な空気が周りを取り囲んでいる。
その墓標にはこう刻まれていた。
―――華蓮家 華蓮泉 ここに眠る




雨降りとは嫌なものだ。
気分を憂鬱にさせる。
部屋の中は湿気でじめじめするし、外で散歩をすることもかなわない。
「・・・暇だな」
一人でそう愚痴る。
木島栄一はこの上なく暇だった。
転校生で新学期が始まったばかりだということもあり、友達はまだできていないので、雨が降る日は家で静かにしているしかない。
「面白いことねぇかなぁ」
と、
Calling♪ Calling♪
独特の着信音と共に携帯が震えた。
「もしもし、栄一だけど」
『お、栄ちゃん久しぶり!・・・でないかと思った』
「あのなぁ、俺はそんなにと人をけぎらってねぇよ」
『冗談、冗談。でさ、今暇?』
「暇で死にそう」
『そか、じゃぁ、ちょっと付き合って』
(おもしろそうだな)
栄一は心の中でそう思い、意気揚々と雨の中をかけて行った。

栄一にはまだ友達はいない。
これは本当のことだ。
だが、彼女は居たりする。
「お待たせ。待った?」
「う~、まったよ~。まぁ、いきなり呼び出しちゃったから許すけど」
「ごめんな。で、話って?」
「あぁ、それなんだけど。栄ちゃん、転向してきたばっかジャン?だからさぁ、案内したげようと思って」
「なんだ、そんなことか」
もう少し面白いことだと思っていたのですこしがっかりする。
「なんだとはなによ!!せっかくあたしが言ってあげてるのに」
「わりぃ。よろしく頼むよ」
いつもと 変わらない言葉の掛け合い。
ひとつだけ違っていたのは、二人の会話にずっと聞き耳を立てている男が居たことだけだ。
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